お盆特別企画 奈良町宿の昔話 その2 「そこで育つ子供たち」
12.08.15
奈良町宿の建物は約100年前に建てられたもの。
以前はそこに「昔の町家暮らし」がありました。
50年程前のこと。
この路地で生まれ育ち
30年という時を過ごされた方から
教えていただいた昔話。
路地は昔、土の道でした。
ゴザを敷けば、近所に住む子供たちは自然と集まってきます。
「おままごと」や「べったん(メンコ)」で遊んだり
テレビのある家で「月光仮面」を見たり
誰かの家でみんなでお昼寝したり
紀寺のまわり1周をかけっこしてタイムを争ったり・・・
なんだか聞いているだけで懐かしい「昔の町家暮らし」。
これこそが、とても豊かで幸せな「町家暮らし」なんだと思います。
当時の事をお話しくださった方は
生まれ育った町家が、宿という形に変わったにせよ、
残っていることが嬉しい・・・
「今度、嫁と息子とで泊まりにきます」と。
写真 : 入江泰吉撮影